沼の見える街

ぬまがさのブログです。おもに映画の感想やイラストを描いたりしています。

しんきょく!

Questa palude che 'l gran puzzo spira

cinge dintorno la citta dolente,

u' non potemo intrare omai sanz'ira.

 この悪臭を放つ沼が

 取り巻いている憂いの街には

 心を労せずには はいることはできないのだ

     ーダンテ『神曲 地獄篇』第九歌より

 

  • 以上、このブログ「沼の見える街」の名前の由来となった詩句でした。
  • …ごめんなさい嘘です。さっきたまたま見つけました。「沼」と「街」という言葉が目に止まって、「オッ」て思ったので…。原語をつけて銘文っぽくトップに置いたら高尚な感じが出るかもしれない、と一瞬思ったのですが、よく読むと別に何も良いこと言ってないし格言でもなんでもないっていう。
  • ていうかこんなコンセプトのブログいやだよ。「悪臭」とはなんだよ。
  • まあでも、このブログを読んでくださっている方の大半は「まどマギ」のファンで、つまりマミさんのファンで、すなわちイタリア語にも堪能でしょうから(奇跡の三段論法)、ダンテくらいは日常的に読まれているかもしれませんね。
  • まどかマギカにもゲーテの「ファウスト」が意味もなく挿入されているそうですし、それを見習ってこのブログも高尚な感じのハッタリをきかせていこうかな。毎日イタリア語の引用からはじめるとか。やめとこう…。
  • さて、この『神曲』、やむをえぬ事情で読む羽目になってしまったのですが、ダンテっていうのは本当にろくでもないですね…。いや偉い人なんですけど。ダンテっていうのは14世紀くらいのイタリアの詩人なわけですが、とにかく生きていく上でいろんな人と揉めまくって、迫害されまくって、恨みをつのらせまくって、その鬱憤を晴らすかのように『神曲』という超大作をガリガリ書きます。
  • で、その内容というのがヤバくて、一番有名な『地獄篇』がとくにすごい。ダンテが古代の詩人のヴェルギリウスと一緒に地獄めぐりをするという内容なんですが、自分が恨んでる人間をバンバン実名で登場させ、地獄におとしまくる。そんでそいつらの苦しむ様をみて「ざまあみやがれ!地獄の亡者どもが!」みたいなことを言いまくる。
  • とにかく私怨丸出しで、ノートに書いて引き出しにでもしまっとけよ、みたいな部分も多いんですが、結局はそんな「うらみつらみ」が「史上最高の文学作品」として評価されることになるんだから、凄いというか、世の不思議というか…。
  • ダンテが現代に生きてたらブログとかツイッターとかやりまくってたんじゃないかな、とか想像すると楽しいです。間違いなく炎上しそうだけど。
  • まあとはいえ『神曲』、もうありとあらゆる芸術、文学だの美術だの映画だの、下手したら漫画やアニメやゲームだの、すさまじく広い範囲にものすごい影響を与えているオバケ作品であることは確かなので、茶化しながらもリスペクトしつつ、しばらくかじってみようかと思います。
  • よく知らんけどちょっと興味あるという方は、『デビルマン』の永井豪がコミカライズした『ダンテ 神曲』から入るのがいいかも。劇画チックなダンテが怒ったり悩んだりビビったりしていて、なかなか面白いです。地獄の空気感もよく出ていて、全体の雰囲気もつかめます。あとヴェルギリウスがイケメン。