沼の見える街

ぬまがさワタリのブログです。すてきな生きもの&映画とかカルチャー。

トリュフォーハシゴナイト

  • 文化村で映画祭『ヌーヴェルヴァーグの恋人たち』がやってたので寄ってみました。ぶっちゃけよく知らないのですが、一応ヌーヴェルヴァーグというのを説明すると、フランスで60年前くらいに起こった映画運動ですね。超ザックリ言うと、元祖オサレ映画、みたいな感じでしょうか。「なんかスゴイけどよくわからんフランス映画」の源流的な。怒られるかな。
  • 一番有名な監督はやっぱり、ゴダールという人ですね。『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』とかの。最近まさかの3D映画を撮って世界中の度肝を抜いていました。私も一応見ましたが、確かに「いかれてやがる」と思いましたね…。今日は語る時間がないので、またいずれ。
  • さて、今日みたのはフランソワ・トリュフォーという監督の作品です。ヌーヴェルヴァーグな人々の中ではゴダールの次くらいに有名ですね。あと本も書いてます。特にトリュフォーヒッチコックの対談本『映画術』は、あらゆる映画関係者の必読本と言われてる模様。とは言え中身は読みやすく、面白いです。
  • 時間がないのでさっさと映画の話をすると、今回は『終電車』と『突然炎のごとく』をみました。ハシゴしました。どっちも1000円。
  • 終電車』は晩年の作品で、ナチス支配下のパリが舞台。主演はカトリーヌ・ドヌーヴ。表現がメチャクチャ抑圧されてる世相の中で、とある劇団が頑張る話です。くたびれてたので途中ちょっと寝ちゃいましたが、面白かったです。
  • 名作ミュージカル『シェルブールの雨傘』から17年たって、カトリーヌ・ドヌーヴが熟女になっていましたが、それでも大変お美しくて色っぽい。サスペンス的な見せ場もあって、ユダヤ人の座長が劇団地下に隠れているのがバレそうになるくだりとか、普通にワクワクしました。
  • 次に見た『突然炎のごとく』は、トリュフォー初期の有名な白黒映画ですね。「やっぱり構図とか台詞がいちいち気が利いててカッコイイな〜」とか、「若い時の作品だけあって、おかしなスローとか、あちこちに生意気な感じが垣間見えて微笑ましい」とか「ヤンデレ萌え」とか益体もないことを考えながら楽しく見てました。
  • そして、ラストに仰天しました。いや、お話的にもビックリなのですが、「このシーン、この映画だったんだ…!」という驚きがでかかったです。車が川に…というメチャクチャ有名な場面なのですが、本作のシーンだったと何故か知らなくて。映画名場面100、みたいのでたまたま見かけたのかな…。たとえるなら「ザ・ワールドってDIOのスタンドだったんだ!」みたいな驚きでした。(?)
  • どっちも恋愛を主題にした映画なので本来ならあんまり興味ないはずなんですが、それでも退屈せずに見られたのは、語りの技術と演技が大変にしっかりしていたからか。古典パワーというやつですかね。今回でその全てを味わい切れたはずもありませんが、やはり学ぶところが多そうです。クラシックを映画館で観るのはやっぱ良いな、と思いましたよ。映画祭は7月中やってるし、気になる方はぜひ。私もまた行くかも。
  • ああ、電車が着く…そして日付が変わるのでこの辺で…。それにしても何も語れませんでしたね。こんな日もある。では。