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沼の見える街

ぬまがさのブログです。おもに映画の感想やイラストを描いたりしています。

『ジュラシック・ワールド』を語るナイト

映画

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  • 昨夜に引き続き『ジュラシック・ワールド』の感想というか、雑談をしたいと思います。最近は漫画ばかり描いていたので、映画のイラストは久々(一ヶ月前の『アリスのままで』以来か…)。構図とかほぼ写真の真似っこで恐縮ですが、やっぱりこのシーンはずば抜けてカッコイイ。
  • ただ予告編から判断するに、近代兵器が通じないインドミナス・レックスに対して、「こうなりゃ最後の手段だ!行くぜオマエら!」みたいな感じでオーウェンとラプトル4姉妹が自発的に「出動」する流れなのかな〜と思ってました。「最後の武器は銃なんかじゃねえ…おれたちのKIZUNAだ!」っていう、超アガる場面なんだろうなと。
  • でも実際はイヤな奴に命じられて、わりと「仕方ねえな…」的なノリの「出動」で、しかも直後にラプトルたちがインドミナスにアレされちゃったりと、ちょっと肩透かし感はあったかも。いや、十分アガったんですけどね。絵的なカッコよさと熱さがあまりに素晴らしかったので、少しもったいないなと。このあと真のラストバトルにつながっていくんですが、こっちを本当のクライマックスに持ってきてくれても全然よかったくらい。インドミナスvs「あいつ」だってそりゃ燃えるに決まってるんですが、オーウェンと4姉妹の連携プレイがもっと見たかったな〜〜。ないものねだりですけどね。
  • あと特筆するべきは、やっぱりモササウルスちゃんですね!正確には恐竜ではなく、(シリーズ初となる)海棲爬虫類の仲間ですけど。ホオジロザメをぺろりといっちゃうくらいでっかい海の大トカゲとか、まじでロマンですよね〜…(あ、スピルバーグの『ジョーズ』を越えてやるぜ!っていう意気込みの表れでもあるのかな)。コリン・トレボロー監督の熱心な推薦で見事出演が決まったとのことですが、さすが、わかってらっしゃる!今回のテーマパークに「ジュラシック•パーク」よりもすごそうな雰囲気、すなわち「ワールド」感が出てるのは、間違いなくこのモサちゃんのおかげだと思います。いいよね…海洋巨大生物ホントいいよね…。こんなショーがある遊園地なら、多少遠かろうが、多少値が張ろうが、多少プテラノドンに襲われようが、そりゃ〜行きたいですよ…。
  • サメ食ってザバーン!ってなった後に座席がガーって下がって、水中を悠然と泳ぐモサちゃんを見られる仕組みとか超素敵ですねえ…。あそこでひがな一日あの子を眺めていたいです…。まあ惜しむらくは、案の定、予告編以上の活躍はそんなになかったことでしょうか…。いや、もうひとつ大事な役割があるんですが、ネタバレなので黙っておきます(途中で気づいちゃう人も多いと思いますが…)。
  • あと、途中で出てくる瀕死のアパトサウルス(の頭部)には本作で唯一CGIではなく、精巧な実物大模型を動かす手法(アニマトロニクス)が用いられていたとのこと。確かにあの場面には他とは違う、ちょっと懐かしい感じの手触りのリアルさがあった気がしますね。本作に多々みられる「初代」へのリスペクトの、最たるものでしょう。
  • それと、中盤のインドミナスvsアンキロサウルスもかなり燃えました。インタビューによれば、アンキロはトレボロー監督の一番のお気に入りとのこと。渋いですね。トゲトゲの甲羅とハンマーめいた尻尾をもつ、いぶし銀な恐竜です。ラスボス恐竜・インドミナスに果敢に立ち向かい、草食恐竜の意地を見せていました。残念ながら倒すことはできませんでしたが(倒されても困るだろ)…。
  • またも無いものねだりなんですが、せっかくならトリケラトプスの活躍も見たかったな〜。大人気の恐竜なので「1」にも出てましたが、うんこして病気で寝てるだけで、あんまりカッコいい役回りではありませんでしたし…。本作の序盤にビジターセンターで「3本のツノで肉食恐竜にも立ち向かうぞ!」みたいなトリケラの解説が流れたので、「おっ、これは活躍する伏線だな!」と思ったんですが、出番は特にありませんでした。アンキロと一緒にインドミナスに立ち向かってほしかった。そしたら勝ってたかもしれないのに(勝たれても困るだろ…)。
  • あ、今回大活躍した翼竜たちの描写は大変よかったですね!プテラノドンとディモルフォドン。ヒッチコックの『鳥』の恐竜バージョンっていう勢いで、観光客に襲いかかって阿鼻叫喚の地獄絵図を作り出してくれました。でもこいつらが逃げ出しちゃったのは明らかに人間サイドが悪いよな…。でっかい肉食恐竜が突然ガラス割って入ってくるわ、ヘリコプターが落ちてくるわ、外に行ったら撃たれるわ、モサちゃんに食べられるわで、翼竜たちもいい迷惑ですよ…。
  • …という感じで、他にも「ふれあい広場」のかわいい草食恐竜とか、恐竜やテーマパークの描写は全体的に素晴らしくて、もうずっと見ていたい!ていうか行きたい!と思わされます。そこを楽しむためだけでも映画館に行く価値は絶対にあるかと。ただ、あえて本作の欠点を挙げるなら、人間ドラマが明らかに適当であることと、サスペンスが少し弱いことでしょうか。
  • とはいえ、人間ドラマなんて誰一人このシリーズに期待していないと思うので、これくらいの適当さで十分とは思いましたけどね。次作は恋愛とホームドラマ要素、いっそ全カットしてはいかがでしょうか…。作り手もあんまりやる気なさそうだし…。
  • 本作のサスペンス要素に関して言えば、退屈な「2」よりはもちろんキレがあり、けっこう面白かった「3」よりもさらに良かったと思うのですが、やはり「1」の見事さには一歩及ばなかった印象を受けます。映像的には格段の進歩を遂げているはずですが、あの時代のスピルバーグの無体な天才っぷりは容易には真似できないということでしょうか(ティラノ初登場は何度見てもスゴイし、キッチンでの攻防のくだりも素晴らしい)。
  • 今回人間の「脅威」となる恐竜は、大きく分けてインドミナス、翼竜、ラプトルの3種なんですが、もう1種類でも何か新鮮な「こわい恐竜」がいたらもっと緊迫感が出たかもな〜とか思ったり…。インドミナスはでかくて強いけどあんまり「こわく」はないし、翼竜はなんか不憫だし、ラプトルはおなじみだし…。小型モササウルスとか?…それだとただの『ジョーズ』か…。いや、こういう発想こそ、本作で揶揄されている「さらなる刺激を求めてやまない観客」そのまんまかもしれないですね。素晴らしい映像技術の追求はもちろん大切ですが、昔ながらの「サスペンスの技術」についても、あきらめずに研鑽を続けてほしいものです(えらそう)。
  • 長いのでこの辺にしときます。色々言いましたが、何にせよ実に面白い映画なのは確かなので、恐竜好きもそうでない人もぜひ。ではまた。ジュラシック!