沼の見える街

ぬまがさのブログです。おもに映画の感想やイラストを描いたりしています。

進撃(実写)をフォローするナイト

  • 実写版『進撃の巨人』後編、ウタマルさんの評を聞いてみたが、わりと突っ込みどころが被っていて面白かった。うん、気になるよね、花とジャガイモのくだり…。でもそこまで「大酷評!」って感じでもなかったっぽいですね。実際、愛すべきポイントも探そうと思えば見つかる映画だとは私も思う。わりと散々な風に書いちゃったけど、そんな「金返せ!」とまでは別に思わない。少なくとも『カリフォルニア・ダウン』よりは好きかな…。
  • 時代劇研究家の春日太一さんがツイッターで『進撃』のことをボロッカスに書いていて、批判してるポイントは私も概ね「そうな〜…」って感じたけど、それでも「ここ10年で最もつまらない邦画」ってのは言い過ぎだろ〜!と思う。もっとつまんない映画、いくらでもありますよ〜…。
  • ていうか、みんなで突っ込み入れられてる時点で、すでにそこまでつまんなくないでしょ。作り手の失言による大炎上とか、監督と映画批評家とのバトル(?)とか、盤外での戦いもゴシップ的に盛り上がったし、こういうのもエンタメ業界には大事なんじゃね、っていう。ウタマルさんの言う通り、ひとつの「現象」として考えれば、かなり楽しい映画体験でしたよ。金を散々かけた大作じゃなきゃこうはいかないしな…。
  • あと、「やっぱり批評家ごときに映画製作なんて無理だったんだ〜」なんて言葉は無知なタワゴトだ、というのも全くその通り。外野で口うるさいことを言っていた人が、作り手に回って素晴らしい仕事をした例は沢山ある。元ビデオ屋店員にして映画オタクのタランティーノは言うまでもないけど、日本でも例えば原田眞人がいますね。最近だと『駆込み女と駆出し男』とか『日本の一番長い日』とか、硬派な秀作を数多く撮っている監督だけど、もともとは映画評論家で、凄まじいシネフィルとして知られている人でもある。
  • ていうか「批評→実作」に移行する人って何も映画に限らず、美術とか文学とか色んな領域にいくらでもいるので、「自分で作りもせずアレコレ言ってる奴に何がわかるんですか〜」的な発言は、さすがにもう無理があるというか、良くない態度だと思う。(とはいえ作り手が偉そうな批評にイラっとするのは当然の権利だし、受け手が作り手に一定の敬意を払うべきなのは間違いないけど。)
  • まあ「批評家が製作に回ると失敗する」というのは間違った認識だけど、そうは言っても町山さんが今回でガクッと株を落としてしまったのは確かでしょうね…。そもそも批評家としてネームバリューがありすぎたのと、たまたま原作者との縁も深かったのとで、最初の作品にしてはいくらなんでも大作すぎたんじゃないかな〜…。いち映画評論家がアレコレ口を出すには、関わってる人の数もスケールも大きすぎたんでしょう。春日さんは「町山さん(批評家)の敗北を重く受け止めるべき」と言ってたけど、敗北も何も、このクラスの大作に(作る側としては駆け出しの)町山さんがそこまで深く関わるのは無理じゃないですかね…。意思の疎通とかも色々うまくいってなかったっぽいし。
  • だから町山さん、次はもうちょっと小粒で小回りがきく感じの、渋いエッジの効いた単館系の映画とかで活躍できるといいですね…。それこそ『冷たい熱帯魚』で高橋ヨシキさんが共同脚本を手がけてうまくいった、みたいなノリで。今回は大炎上だったけど、次回作も普通に期待してます。しかし「映画秘宝」の最新号の対談で町山さん、今年の「死んで欲しい奴ランキング」に立候補するって言ってたけど、どうなることやら。(おそらく映画秘宝関係者の)周囲の人たちが止めるのを押し切って『進撃』に参加したって言ってたし、これ1位あるかもな…。サツバツ!
  • 今日はくたびれたのでこの辺で。まあフォローといってもオススメはしないんですけどね…。でも「見てみよっかな〜」と思っているのなら、別に見たらいいと思いますよ、全然。ハズレでも死ぬわけじゃなし…。ではでは。